コープスブライド

成金と没落貴族の政略結婚により、結婚させられそうになったビクトリアとビクター。
そのような二人ですが、一目惚れでした。
しかし、結婚式のリハーサルの日、ビクターは結婚の誓いをどうしても覚えられず、結婚式は延期となってしまいます。
意気消沈したビクターは一人、誓いの言葉を練習するうち、何時しか町はずれの森の奥深くまで来ていました。
そこでは何故か誓いの言葉も流ちょうに言うことができ、最後に指輪を地中から生えた枝にはめました。
しかしその枝は、過去に結婚を前に殺害された悲劇の花嫁、エミリーの指だったのです。
かくして死体の花嫁と結婚を誓ってしまったビクターの運命はいかに?
というのが導入なんですね。


さて、この死体の花嫁であるエミリーですが、多くの映画批評で語られているとおり、とてもチャーミングです。
この映画の特徴として、生者の世界よりも死者の世界の方が生き生きしている訳ですが、その中でもひときわ輝きを放っています。
最初は何とかエミリーとの結婚を無効にできないかと思慮を巡らせるビクターが次第にエミリーに惹かれてゆくにつれ、見ている私もどんどんエミリーに惹かれていくのを感じました。
そしてビクター、エミリー、ビクトリアでそれぞれの恋愛感情をからめながらのクライマックスは(もともと涙腺が緩い私ですが)思わず涙してしまいました。


(途中で展開が読めちゃったりしましたが)ブラックユーモアを交えたストーリー。
幻想的な映像美。本当にオススメです。